意見対立は当たり前?
生産性向上。
事業計画で目標に掲げる会社も多いのではないでしょうか。
生産性が低下しイノベーションを阻むものの一つに、組織における「対立」があるのは皆さんも十分すぎるくらいに経験していると思います。
コンフリクト・マネジメント(conflict management)
「組織内での対立を組織の活性化や成長の機会と捉えて、積極的に受け入れて問題解決を図ろうとする取組み」と言われています。
今までの考え方の多くは、対立が起こる度に対応するか、問題の存在がはっきりするまで待ってから対応するかでしたが、これらの方法はなかなかうまくいきませんでした。
なぜなら、フラストレーションが長くなってネガティブな印象が強くなり、信頼を回復するのが難しくなるからです。
『意見対立は必然 事前準備が肝要』
これは、スイス ローザンヌのビジネススクールが25年間の研究成果をまとめたもので、プロジェクトチームのようなフラットな組織内における対立を対象にしています。
その内容は、チームが仕事を始める前に、「自分と他者との間の様々な違い」を会話で明らかにしておけば、破壊的な対立を回避できるというものです。
その方法は、チームメンバーの「人の見方、行動の仕方、話し方、考え方、感じ方」という五つの領域に重点をおきます。
時間は20~30分。
チームリーダが進行役を務めながらメンバー自身が嗜好や期待を表明し、「自分と他者との間の様々な違い」について、相互理解が深まる提言を考えるよう促します。
お互いを批判しない形でアイデア出しや相互フィードバックを行えば、チームは信頼・理解の基礎を築き、効果的な協力のための基本ルールを定める事ができます。
大切なことは、メンバーに話し合いの目的をしっかりと理解させることです。
「チームで仕事をするというのは、やり方が違う人と協力するということです。
そこで、プロジェクトを始める前に、非生産的な対立が生じないように、話し合いをしておきましょう。」
そして話し合いを始めます。
自分の発言、相手の発言を通じて「自分と他者との間の様々な違い」に気づくこと。
また、メンバーを相互に理解すること。
そうすることで、プロジェクトへの参加意欲が高まり創造性が向上します。
25年間の研究成果。
手軽に実践できる手法。
やる・やらないは、あなた次第です。