エンゲージメント経営とは?
注目される背景や導入するメリットを解説
エンゲージメント経営とは、従業員が企業に対して愛着や信頼を感じ、自らの仕事にやりがいを持ちながら働けるようにすることをめざす経営手法のことです。
近年、日本の企業では、離職率の低下や生産性の向上が期待できるとして、エンゲージメント経営が注目されています。従業員と企業が強固な関係を築くことで、企業全体のパフォーマンスを高める効果が期待できます。
本記事では、エンゲージメント経営が注目される背景や、導入によって得られるメリットなどについて解説します。
エンゲージメント経営とは?
エンゲージメント経営とは、従業員が企業に対して愛着や信頼を感じ、自らの役割にやりがいを持ちながら働けるようにすることをめざす経営手法です。
企業と従業員の間に強固な信頼関係を築き、双方の成長を促進することが狙いです。
従業員が自発的に会社への貢献意欲を高め、長期的に企業の成功にコミットすることで、業績向上も期待できます。
エンゲージメントと従業員満足度の違い
従業員エンゲージメントと似たものに、従業員満足度があります。従業員満足度は、職場環境や給与、福利厚生などによって一時的に改善される可能性がありますが、エンゲージメントは「企業への愛着心」や「使命感」によって育まれるため、継続した効果が見込めます。
従業員エンゲージメントが高まれば、従業員は企業のビジョンや目標に対して主体的に行動し、仕事に対して意欲的に取り組むようになります。
エンゲージメント経営が注目される背景
なぜエンゲージメント経営が今、日本企業で注目されているのでしょうか?
その背景にはいくつかの重要な要因があります。
労働人口の減少
日本では少子高齢化によって労働人口が減少傾向にあり、優秀な人材を確保することがますます難しくなってきています。
この状況下で、限られた労働力をいかに活用するかが企業の生き残りにとって重要な課題です。
エンゲージメント経営を導入することで、従業員一人ひとりの働きがいを向上させ、離職率を低下させるとともに、生産性を最大化することが期待されています。
さらに、従業員が企業に定着し、自発的に高いパフォーマンスを発揮できるような環境を整えることで、企業は成長し続けられると考えられます。
新しい価値観への適応
現代の働き方や価値観は、従来の雇用モデルから大きく変化しています。従業員はもはや単に給与や福利厚生だけではなく、仕事のやりがいや自己成長の機会、ワークライフバランスを重要視しています。
これに対して、企業は従業員が働きがいを感じられるよう支援し、キャリア成長を促進する取り組みが求められています。
エンゲージメント経営は、従業員一人ひとりの成長を支え、企業全体のビジョンと一致させるための経営手法として、現代の価値観に適応しています。
エンゲージメント経営を導入するメリット
エンゲージメント経営を導入することで、企業にはさまざまなメリットがあります。
ここでは、特に重要な5つのメリットを詳しく見ていきます。
生産性の向上
エンゲージメントが高い従業員は、自らの仕事にやりがいを感じ、積極的に取り組む姿勢を保てます。
この結果、個々の従業員が本来の能力を最大限に発揮でき、企業全体の生産性が向上します。
また、従業員が主体的に業務改善のアイデアを出し合うことで、プロセスの効率化や創造的な解決策の導入が促進され、組織全体でのパフォーマンス向上も期待できます。
離職率の低下
エンゲージメント経営を取り入れることで、従業員が会社に対して強い愛着や帰属意識を持つようになります。
その結果、離職率の低下につながり、企業は採用コストや人材育成にかかる負担を減らすことができます。
特に、優秀な人材を長期的に確保できる点は、企業の成長にとって大きな利点です。
組織力の強化
エンゲージメント経営を導入することで、従業員間のコミュニケーションが活発化し、チームとしての連携強化が期待できます。
この結果、組織内の風通しが良くなり、課題解決やプロジェクト推進が円滑に行われるようになるため、企業の意思決定も迅速に進むようになります。
また、各従業員が自分の役割に責任を持って取り組む姿勢が育つことで、組織全体が強固な基盤を持つようになるでしょう。
顧客満足度の向上
エンゲージメントが高い従業員は、顧客対応にも積極的かつ丁寧に取り組みます。
顧客のニーズに迅速に応え、高品質なサービスを提供することで、顧客満足度の向上が期待できます。
顧客との関係が深まることで、リピート顧客の獲得や口コミによる新規顧客の増加も期待できます。結果として、企業のブランド力が高まり、市場での競争優位性を確立することが可能になります。
社会的評価の向上
エンゲージメント経営を実践している企業は、従業員を大切にする企業として、社会的な評価も高まります。
特に、従業員の働きやすい環境を整えることで、持続可能な成長をめざす企業としての姿勢をアピールでき、優秀な人材の採用や取引先からの信頼を得られるようになります。
また、エンゲージメント経営は企業の社会的責任(CSR)にも通じ、環境や社会に対しても前向きな影響を与えることで、企業の評判をさらに高めることができます。
まとめ
エンゲージメント経営は、従業員と企業が共に成長し、成功をめざすための重要な経営手法です。
従業員の働きがいや企業への愛着を高めることで、企業全体のパフォーマンスや競争力の向上が見込めます。日本企業が抱える労働力の減少や離職率の高さといった課題に対し、エンゲージメント経営は効果的な解決策となるでしょう。
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